トリプトファン

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トリプトファンとは

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トリプトファンとは?その効果と多い食べ物

トリプトファンという言葉、聞いたことあるでしょうか?

トリプトファンとは、食べ物や飲み物に含まれる成分のひとつ。その成分を使って私たちの体のなかで、快適に生きていくために必要な物質を作っています。

やる気、意欲、仕事や勉強の能率、精神的な安定、体の健康、深い眠りなど、いろいろな面でトリプトファンが活躍しているのです。

ここではわかりやすい言葉で、トリプトファンってなに? どんなはたらき? 足りなくなったら? トリプトファンの多い食べ物は? などについてお伝えします。

【目次】

トリプトファンって、なに?

トリプトファンとは、食べ物や飲み物に含まれる栄養素のひとつで、必須アミノ酸の1種。

「必須アミノ酸って、なに?」

必須アミノ酸とは、私たちが生きていくために必要なアミノ酸であって、体のなかで作ることができないアミノ酸のこと。

つまり、「生きていくために必要だけど、体の中で作れないから、食べてね!」というアミノ酸のこと。トリプトファンも、食べ物や飲み物からとらなければいけない栄養素なのです。

トリプトファンは、乳製品、大豆製品、肉、魚、フルーツ、ナッツ類など、いろんな食べ物に含まれています。

では、トリプトファンはどんなはたらきをしているのでしょうか?

トリプトファンって、どんなはたらきをするの?

食べ物や飲み物によってトリプトファンが私たちの体のなかに入ると、トリプトファンを材料にして、いろんな物質が作られます。そして、それぞれがいろいろなはたらきをして、私たちの体や心を守ってくれます。

トリプトファンを材料にして、体のなかで作られるおもなものがこちら。

  • セロトニン
  • メラトニン
  • ナイアシン

では、それぞれどんなはたらきをするのか、お伝えします。

セロトニンのはたらき

トリプトファンやビタミンB6などを材料にして、体のなかで作られている「セロトニン」。『幸せホルモン』とも呼ばれ、感情がおだやかになったり精神面で安定したり、というはたらきがありますが、それだけではありません。

お通じを順調に

お腹のなかで、腸の蠕動(ぜんどう)運動を促進します。お通じが順調に出るように、よいしょ、よいしょ、と便を押し出してくれるのです。腸は第2の脳とも。腸内環境を整えることは、体と心と頭の健康面でとても大切ですね。

出血をとめる

セロトニンは、血液のなかの「血小板」のなかにいて、出血をしたときに血をとめるはたらきをしています。

幸せホルモンとしてのはたらき

頭(脳)の中にあるセロトニンは、精神面の安定をサポート。次のようなはたらきがあります。

  • 体内時計を整える
  • 元気に活動できる状態にする
  • 理性をもって社会的な行動ができるようにする
  • 記憶力を高める
  • やる気や自発性が高まる
  • 勉強や仕事の能率をアップする
  • 感情をコントロールする(怒りっぽくならない、クヨクヨしすぎないなど)
  • ストレスに強くなる
  • 依存症にならないようにする
  • 痛みをやわらげる
  • 寝つきや眠りがよくなる

体の面では、元気に活動できるようにしてくれる。心の面では、クヨクヨしすぎたりしないように、怒りっぽくならないように、精神的に安定させてくれる。頭の面では、仕事や勉強へのやる気を引き出して、能率をアップしてくれる。いろいろなはたらきでサポートしています。

メラトニンのはたらき

メラトニンは 『睡眠ホルモン』、ぐっすり眠るためにとても大切な物質。メラトニンが足りないと、なかなか寝つけなかったり、眠りが浅くなったり、夜中に目が覚めてから眠れなかったり。

メラトニンはセロトニンが変化したもの。変化の流れは・・・

朝、目が覚める → 太陽の光を浴びる → トリプトファンやビタミンB6など材料にしてセロトニンが作られる → 14時間から16時間くらいたった頃に、セロトニンがメラトニンに変化する

ポイントなのは、太陽の光を浴びること!曇りの日でも十分です。カーテンをあけて太陽の光をあびると、その光が刺激となって体内時計がリセットされて、体のなかでセロトニンを作り始めます。

朝起きて太陽の光をあびる。セロトニンがつくられて活動モードになる。夜になるとセロトニンがメラトニンに変化して、だんだん眠たくなってきて、ぐっすり眠って朝をむかえる。

メラトニンは、

  • 寝つきをよくして、
  • 眠りを深くして、
  • 体内時計を整えてくれる

といった大切ななはたらきをする物質なのですね。ほかにも、抗酸化作用、細胞の老化をふせぐアンチエイジング、免疫強化などのはたらきもあります。

ナイアシンのはたらき

ナイアシンはビタミンB群のひとつ。ビタミンB3とも呼ばれています。ナイアシンはいろいろな食べ物のなかに含まれる栄養素でもありますし、トリプトファンを材料として、体のなかで作ることもできます。

糖質や脂質を分解してエネルギーを作ったり、アルコールを分解したりと、いろいろなはたらきがあります。

糖質や脂質をエネルギーに

食べ物に含まれる「糖質」や「脂質」をエネルギーに変えるはたらきがあります。

「うまいものは糖と脂でできている」なんてコマーシャルもありましたね。糖質は甘い物はもちろんですが、メインは炭水化物。お米、パン、麺といった私たちの主食をはじめ、じゃがいも、さつまいも、かぼちゃ、バナナ、そして清涼飲料水やお菓子などに、炭水化物が多く含まれています。

脂質は、肉類、乳製品、ナッツ類、バター、マヨネーズ、そして油を使って作られた食品など。クロワッサン、ドーナツ、油揚げ、コーヒー用ミルクにも多く含まれています。

これらの糖質や脂質をエネルギーに変えるはたらきをしているのがナイアシン。ビタミンB2も同じはたらきをしていますが、全体の3分の2はナイアシンによってエネルギーに変えられている、とも言われています。

血行を促進

血行を促進して、冷え性をやわらげたり、コリをほぐしてくれたりします。

肌を正常な状態に

ナイアシンは肌や粘膜の代謝もサポートしています。日焼けや年齢によるシミ・ソバカスなどをやわらげたり、肌荒れや口内炎もやわらげてくれます。

アルコールを分解する

アルコールを分解して二日酔いをふせぐはたらきもあります。

お酒を飲むとアルコールが分解されてアセトアルデヒドになります。これが悪酔い・二日酔いの原因。このアセトアルデヒドを分解してくれるのがナイアシン。

ナイアシンが十分にあれば二日酔いになりにくい。でも、二日酔いにならないためにたくさんのナイアシンが使われる。ということで、お酒をよく飲む人は、ナイアシンの多い食べ物を食べるように日頃から気をつけましょう。

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トリプトファンが不足すると、どうなるの?

トリプトファンは、肉、魚、乳製品、大豆製品、フルーツ、ナッツ類など、いろんな食べ物に含まれています。なので、トリプトファンが不足することはあまりありません。

ただ、トリプトファンが不足しやすい人もいます。それは、食生活が乱れている人、食事面でダイエットしている人、偏食の人、ストレスの多い人な。

トリプトファンが不足すると、セロトニン、メラトニン、ナイアシン、キヌレニン、トリプタミン、といったものが十分に作られなくなるということですね。

では、トリプトファンが不足するとどのような問題が起こるかというと・・・

精神面では、

  • 怒りっぽくなる
  • いつまでもクヨクヨする
  • 落ち込みすぎる
  • うつ傾向になる
  • やる気が出ない
  • ストレスに弱くなる

体の面では、

  • 疲れやすい
  • 疲れがとれない
  • 太りやすくなる
  • 寝つきや眠りが悪くなる
  • 冷えやコリのある体に
  • 肌荒れ、口内炎など肌のトラブル
  • 二日酔いになりやすくなる

頭の面では、

  • 仕事や勉強の能率がさがる
  • 記憶力が悪くなる

このようにトリプトファンが不足すると、セロトニンやメラトニンやナイアシンなどの物質が十分に作られなくなることで、いろいろな問題が起きてしまうのです。

では最後に、トリプトファンの多い食べ物や飲み物をご紹介します。

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トリプトファンの多い食べ物・飲み物とは?

トリプトファンの多い食べ物というと、牛乳やバナナをイメージする方も多いでしょう。でも実際には、バナナよりも肉や魚のほうがトリプトファンがはるかに多いですし、牛乳よりも豆乳のほうが多く含まれています。

もっとも、健康的に生きていく上で必要な栄養素はトリプトファンだけではないので、いろいろな食べ物をバランスよく食べるのが一番!それに、バランスよく食べていれば、トリプトファンが不足することはほぼありません。

トリプトファンの多い食べ物ばかり気にするよりも、豆、ごま、海藻、野菜、魚、肉、きのこ、穀物をバランスよく食べましょう。

そして、トリプトファンを浪費しないために、お酒の量、ストレスケア、偏食などに気をつけるほうが効果的かもしれませんね。

トリプトファンの多い食べ物・飲み物

  • 肉類(牛のレバー、豚のロース、鶏のムネ肉、鶏のもも肉など)
  • 魚類(かつお、まぐろ、いわし、ブリなど)
  • 魚卵類(すじこ、いくら、明太子など)
  • 大豆類(納豆、枝豆、豆乳、とうふ、味噌、しょうゆなど)
  • 乳製品(牛乳、チーズなど)
  • 果物(バナナ、アボカド、キウイフルーツなど)

100gあたりに含まれる量で比べてみると・・・

ご参考までに、食べ物100gに含まれるトリプトファンの量をすこし比べてみましょう。

1日に必要なトリプトファンの量は 『体重1キロあたり2mg』 とされています。体重50キロの人は100mg、体重70キロの人は140mg、ですね。

  • 牛のレバー・・・290mg
  • 豚のロース・・・280mg
  • 鶏のムネ肉・・・270mg
  • 鶏のもも肉・・・230mg
  • すじこ・・・330mg
  • かつお・・・310mg
  • たらこ・・・280mg
  • ぶり・・・250mg
  • スパゲティ・・・140mg
  • そば・・・120mg
  • 白米・・・35mg
  • 大豆・・・520mg
  • 納豆・・・240mg
  • 木綿豆腐・・・100mg
  • 豆乳・・・55mg
  • 牛乳・・・40mg
  • アボカド・・・33mg
  • キウイフルーツ・・・14mg
  • バナナ・・・10mg

バナナ100gを食べるのはラクですが、大豆100gというのはなかなか。肉、魚、パスタ、お米などはトリプトファンを摂りやすい食べ物ですね。白米よりも玄米、精製された小麦よりも全粒粉のほうが、多く含まれているようです。

以上、トリプトファンとは? どんなはたらき? 不足したら? 多く含む食べ物・飲み物は? などについてお伝えしました。

トリプトファンが不足しないように、浪費してしまわないように、そして、しっかりと体に吸収されるように、毎日の生活で気をつけていきたいものです。

栄養をしっかり吸収できる体になろう

さまざまなストレスで体が固くなっている私たち。いつも肩こり、背中はバリバリ、手足は冷える、足はむくむ。流れの悪い体では、せっかくの栄養も吸収されません。さらに、いらないものも出にくいので、疲れがとれない、朝から体が重たい、なんだか調子が悪い毎日に。

流れをよくするためには、かたくなった体をほぐすことが第一。

そこで、自宅で手軽に効果的に体をほぐす方法をご紹介します。参考になさってください。

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